寺尾玄さんは、スタイリッシュな家電で支持を集めている「BALMUDA(バルミューダ)」の社長です。
先日12月30日に放送された「アメトーク!」の特番「家電芸人」で紹介されたスティック掃除は、社長自らが考案したものということで、経営だけでなく開発のセンスもあることでも名を馳せています。
今回は、そんな寺尾社長について調べてみました。
寺尾玄のプロフィール
名前 |
寺尾 玄 |
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読み方 | てらお げん |
生年月日 | 1973年7月25日 |
出身地 | 茨城県 |
居住地 | - |
身長・体重 | - |
血液型 | - |
最終学歴 | 高校中退 |
所属 |
バルミューダ株式会社 |
寺尾玄の生い立ち
寺尾さんは、茨城県内の洋蘭農家に生まれました。
農家の経営はお父さんがしており、お母さんはフラワーコーディネーター。
お父さんから「お前は違う」と言われながら育った寺尾さん。その言葉の意味は「人と違うことをしなくてはダメ」というもの。
お父さんは寺尾さんや家族の視野を広げる為、寺尾さんが小学校に上がってからは、お母さん、寺尾さん、寺尾さんの弟の3人を、毎年海外旅行に連れて行ったということです。
そんなお父さんに言い聞かせられたためか、寺尾さんは17歳の時に、高校を中退してしまいました。どの高校かを調べてみましたが、こちらは残念ながら非公表でした。
寺尾玄の音楽活動
高校を中退した寺尾さんは、地中海沿岸の国々を放浪して見聞を広げた後、日本に帰国し、1999年にバンド活動を始めました。
バンド名は「Beach Fighters」。
音楽活動は9年間続き、やりつくしたと感じた寺尾さんは、次の夢に向かいます。
寺尾玄の経歴
バルミューダ設立
モノづくりをしたい、という夢を抱いた寺尾さんは、2001年から、独学で設計や製造を学ぎ始め、2003年にはバルミューダを設立。そこから下積みを続け、2010年に、バルミューダをメジャーに押し上げた扇風機を開発します。
商品名は「Green Fan(グリーンファン)」。
最小の電力で、自然界の風を完全再現したこの扇風機は、羽の音が聞こえない静音性能が高く評価され、しかもコードレスで20時間の稼働するというスグレモノ。
このグリーンファンの静かさや、ラグジュアリーなデザインが、一部の富裕層に大うけして売り上げを伸ばし、寺尾さんは文字通り、扇風機業界に一大旋風を巻き起こした風雲児として名を馳せました。
寺尾玄の商品開発法
寺尾さんが、扇風機の次に目を付けたのは、トースター。
電化製品を作るにあたって、知識のなかった寺尾さんは、製品を作るために秋葉原の店頭を巡り、「この部品、なんていう名前ですか?」と聞いて回って勉強をしたそうです。
電話帳をめくって50件以上の工場に電話をかけて、技術やノウハウを教えてもらったということで、その行動力をバイタリティは、尋常ではありません。
迷惑がられながらもコンタクトを取り続け、良い工場やお店を探り当ててアイディアを持ち込み、バルミューダを代表するトースター「 BALMUDA The Toaster(バルミューダ ザ・トースタ)」を完成させました。
トーストは水分と香りを残しつつ、表面はサクサク。チーズトーストには、チーズの焦げ目を絶妙につけて焼き上げ、冷めてしんなりしたクロワッサンは、焼き立ての時を再現できるほどの仕上がりとのこと。
2万円というかかくに始めの頃こそ批判があったものの、グリーンファンで味をしめた富裕層を中心に、徐々に評判が広まり、その性能と共に広く認知され、「バルミューダといえばトースター」と言われるまでに認知されました。
寺尾玄の今後の戦略
そんな寺尾さんは、次に何を作るのでしょうか。
ヒントは、10月に発売されたスティック掃除機「BALMUDA The Cleaner(バルミューダ・ザ・クリーナー)」の新製品発表会にありました。
寺尾さんは以前から商品開発について、「自分たちが心から欲しいと思えるものをつくる」と話していましたが、この掃除機の開発については、当初は気乗りがしなかった為、自分にやる気を起こさせることがひとつのテーマだったそうです。
バルミューダが新しいジャンルへ挑戦するにあたって、社内で行われたヒアリングの結果、最も推すされたのが掃除機。これまで、寺尾さん自身が欲しかった「扇風機」や「トースター」とは違い、人に決められたもの、自分の中から出てきたのではないものだったそうで、ビジネスという視点からのものづくりは、実は初めてでした。
「最初は”バルミューダを発展させたい”という思いから始まったプロジェクトですが、見事に欲しいものをみつけたと思っています。全ての商品は必ず自分が欲しいものにします。”欲しい”にたどり着かなかったらやらなかったと思います」
(2020年10月16 日「家電watch」より)
寺尾氏さんが掃除機を使わない理由は、掃除前のパーツの交換や装着と、取り回しへの不満があったからだといいます。興味がない、好きではない家電。ですが、だからこそ、その不満を解消するべくアイデアを練ることができ、
「滑るように、浮いているように動く自然な掃除機があったら買う」
(2020年10月16 日「家電watch」より)
そう考えた結果、2本のブラシヘッドを持ち、360度自由に動くスワイプ構造を持ち、ホバーにより浮いているようなかけ心地を得られるコードレススティック掃除機を誕生させるに至りました。
自分が欲しいものを作った次は、自分の不便や不満の解消。寺尾さんの貪欲さが生む次の商品が、楽しみで仕方ありません。
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